病気の豆知識

2013年2月12日 火曜日

便秘対策

日々便秘で、すっきりしないおなかを抱えて苦しんでいる人が多いと思います。今回は、排便・便秘について考えて見ましょう。
大腸に流れてきたばかりの便は、液体でどろどろの状態です。下痢がひどいとシャーと水の状態で大便をされた経験があると思いますが、あの状態で、大腸に入ってきます。大腸をゆっくり流れていく際に、水分がどんどん吸収されていって、柔らかい普通の便になります。もっと水分の吸収がおこなわれると、ウサギの便のような、小さいころころした、便器の中でも浮いてしまうような軽い硬い便になってしまいます。ひどい場合には、月に二回のトイレで間に合うようになってしまいますが、その代わり、硬くてとても自力で出すのが困難で、浣腸のお世話になることになります。便自体は体に不要なものなので、長期間置いておくことはあまり良いことではないし、出しづらいために、腹圧をかけすぎて、痔になる方もいらっしゃるので、できれば毎日、そうでなくても二日に一回は、出したいものです。それではどうすればよいでしょうか?
センイ類をたくさん食べる事、体を動かすこと、水分を多く取る事など、皆さんご存知のことが基本的な対応策なのですが、効率よくできていますか?
センイ類をたくさん食べることは良いことですが、食べすぎてしまうと、太ってきます。いつもの服がきつくなると、おなかを締め付けるので、腸の動きが悪くなり、便秘気味になってきます。また腹部の脂肪が増えてくることによっても腸が圧迫されて同じようなことになりますので、食べ過ぎて太らないように、気をつけてください。(キリンや像は葉っぱしか食べないのにあの体です。)
水分を取っている方でも、コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶で水分を取っている方は気をつけてください。これらのものは、アルコールと同様に利尿(おしっこを作る)作用があるのです。つまり、大腸の中にある水分を吸収して、おしっことして出す働きがあるのです。少ない量であれば、腸への刺激となり、お通じが良くなる人もいるかもしれませんが(中にはたくさん取った場合に刺激が強くなり下痢になる人もいますがまれです)、多くの場合、利尿作用がかって便秘がひどくなります。利尿作用のない麦茶やほうじ茶などで水分を補ってください。
体を動かすことにより、お通じが良くなります。よく「一日20分歩いています」、とか「8000歩、歩いています」ということをお聞きします。確かにすばらしいことですが、どのような歩き方をしているか、が問題なのです。人生の中で一番多くおこなう運動は、歩くことです。ということは、だんだん歩くことに慣れてきて、無駄がなくなり、『省エネ』の歩き方である『うつむき加減で、手を振らなくなり、すり足歩行』になってきます。この時の、腸に与える刺激と、足を上げて歩く歩き方の腸に対する刺激を比べてみてください。明らかに後者のほうが、腸を上下にゆする運動となります。腸が上下にゆすられると、便が徐々に、肛門のほうに流れていくイメージをもてませんか?腸を上下にゆする動作や運動は、お通じに良い影響を与えます。階段の上り下りや、ジョギング、縄跳びを心がけましょう。縄を使わなくても、テレビのコマーシャルの間、軽く飛び跳ねるだけでも、効果が期待できます。
  
腸の解剖学的な位置も影響してきます。お腹の右下のところで、小腸(回腸末端)から大腸に移行してきます。ここに、一度水の状態の便がたまります。その後徐々に水が吸収されながら、上のほうに移動し、肝臓の下のところまで行きます。この部分が上行結腸で、お腹の壁の後ろ側にくっついています。その後、左の上の脾臓のところと肝臓のところでぶら下がる形で、自由に移動する横行結腸となります。脾臓の横から左下の部分までを下行結腸といい、これも上行結腸同様にお腹の後ろにくっついています。そして下行結腸から直腸までの間が自由に動くS状結腸といいます。下行結腸からS状結腸に移行する部分(SD部分といいます)のカーブがきついために、この手前に便がたまり、水分が吸収され、どんどん硬い小さな便となっていくのです。便秘のときにお腹の左下の部分を触ると、索状(太目の棒のようなもの)の便を触れられると思います。この便がふたをして便の流れが悪くなっているのです。朝起きたときなどに、右下に向けて(②)押し込むようにマッサージをすると流れやすく(便が出やすく)なります。トイレに入った際には、この部分を上下にゆすったり(③)、中央下のほうへ(②)マッサージすれば、排出できる便の量が少し増えます。また、朝起きたときに、横行結腸にたまっている便で胃が圧迫され苦しい状態のときは、手を上下にゆっくり動かしてみると横行結腸にたまっている便を横長の索状物として触れることが出来、この部分を①の方向にゆっくりマッサジすると少し楽になります。
朝ごはんはしっかり食べましょう。食事が胃に入ってくると、便を出そうとする反応が出てきます。この反応を利用しましょう。人によって便意が出てくるまでの時間が異なりますので、色々な時間で試してください。そして、出やすい時間がわかれば、その時間帯に、便意がたとえなくても、トイレに座る習慣をつけましょう。(当然のことですが、この時間の分、早く起きる必要があります。)
その他に、食べ物や、環境によって便意は修飾されます。個人的な話ですが、私自身は、英語の論文などを図書館で探そうとすると、結構便意が出てきます。牛乳がおおめのコーヒーを飲んだり、胡椒を多く入れたラーメンなどを食べると、便意をもよおします。日々の中で便意が出てきたときのことを、少し心に留めておくと、このような状況に皆さんも気づくと思います。この状況を利用すれば、硬い便になる前に、うまく出すことができると思います。
当然のことですが、急にひどくなった便秘は、大腸癌や大腸ポリープなどの可能性もありますから、すぐに良くならない場合には、必ず、消化器科を受診され精密検査を受けてください。

投稿者 川村内科診療所

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