病気の豆知識

2014年12月 8日 月曜日

高尿酸血症 痛風発作

エジプトから発掘されたミイラの関節に尿酸塩が発見されており、紀元前から痛風はあったと考えられています。王侯貴族で痛風に悩まされた人は数多く、アレクサンダー大王、フランスのルイ14世、ミケランジェロ、レオナルド・ダ・ビンチ、ゲーテー、ニュートンなど数多くの人が、悩まされ続けた病気です。肉食恐竜であるティラノサウルスの化石も尿酸塩で障害を受けた跡があったという話もあります。
しかし、日本人の歴史に顔を出したのは、明治以降といわれています。ポルトガルの宣教師のルイス・フロイスや明治の初めに日本に医学を広めたドイツ医師ベルツも『日本には痛風がない』と記録しています。その後の明治時代から、痛風の記載がみられるようになり、1960年代になってから急増し、平成23年の厚生労働省の統計によると、推計患者数は11万4千人、予備軍である高尿酸血症はその約50~60倍と考えられています。

風があたっても激烈に痛い痛風発作は、負担がかかりやすく、冷えやすい部位に起こりやすく、足の親指の付け根、くるぶし、アキレス腱、足の甲、足関節、膝、肘、手首、手の指などが、好発部位です。
お酒を飲みすぎたり、動きすぎたりした翌日の夜明け前から早朝に、痛みが始まり、2時間前後で関節は熱をもって赤く腫れてきて、痛みが増強してきます。
人によってはこの変化が起きる前に、なんとなく関節が重く感じたり、違和感を自覚したりする『前兆期』を感じる人もいます。特に治療しなくても7~10日で自然に良くなります。


痛風発作は尿酸値の上昇とともに、起きやすくなります。

痛風発作はどのようにして起こるか見てみましょう。
血液中に溶けている尿酸が高濃度になると、関節内で尿酸結晶となって関節膜にくっつきます。この結晶がストレス、激しい運動、暴飲暴食による尿酸値の急激な変動により剥がれて、関節の中に落ちます。トゲトゲのある結晶なので、刺激を与えるため、白血球が寄ってきてこの結晶を食べ処理する際の反応が、発作となるのです。

したがって、結晶が多くなる暴飲暴食、結晶の結合が緩くなる、薬剤による尿酸値の急激な低下や、結晶を落としやすくするストレスや激しい運動を避けることが予防になります。普段の歩き方で、一番負担をかけているところに発作が起きやすく、多くの人が利き足の親指の付け根に発作が起きています。後ろ足に重心をかける歩き方をして、つま先で地面をけらないようにすると、発作が起こる頻度が減ります。

https://243sageru.com/toranomaki/first/index.html
尿酸という物質は、6.0mg/dL以上になるとに溶けないため、結晶化しやすくなります。血液は流れているので、かき混ぜて強引に溶かしている状況なので6.0を超えた濃度になりますが、関節の中は、液体が流れていないので、6.0 mg/dL以上になると尿酸結晶が増えていきます。

尿酸はプリン体というものが体で代謝されてできるものなので、プリンタ意を多く含むものを沢山取れば、血液の尿酸値が上がって危険な状態となります。
『ビールを含むアルコールが悪い』、『ビールに含まれる尿酸値はそれほど高くないので、ビールのつまみが悪い』といろいろと世間では言われています。
確かに、お酒のつまみとして食べるもののうち、プリン体を多く含む肉、内臓もの、魚(特に干し魚)などの食べ物を多く食べることは危険です。

http://www.tufu.or.jp/pdf/purine_food.pdf
アルコールも多く飲むと発作が出やすくなるので、プリンタ意が少ないアルコールを飲む方が良いでしょう。
http://www.tufu.or.jp/gout/gout4/73.html
疲れているときや、寒い時などは、いつもよりもトイレが近くなることがあると思います。この時は気をつけてください。トイレが近いということは、血液の水分量が減るので、普段よりも、尿酸の値が上昇しやすくなるし、酔いやすくなっています。トイレが近い時は、アルコールの量を控えましょう。

高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第2版 2012年追補ダイジェスト版
http://www.tukaku.jp/wp-content/uploads/2013/06/tufu-GL2.pdf

 




http://www.osaka-u.ac.jp/ja/news/ResearchRelease/2013/03/20130318_1

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2013年2月12日 火曜日

減塩 効果的な指導 高血圧対策

胡瓜(きゅうり)もみを作られたことありますか?胡瓜を薄くスライスして、塩分(しお)を2gほど振りかけて、軽くもみ、15分ぐらい放置します。その後で絞ってみましょう。なんと水分が50-60mlほど搾り出せます。
つまり、細胞の外に塩分があると、細胞から水を引き出す力が強く、その引き出された水分が血管の中に移動すると考えてください。水分量が増えても血管は拡張して、血圧が上がらないように対応します。何とか拡張して血圧を上げないように保っている場合には、ストレス時や血圧を上げるホルモンが分泌された状況において血管が収縮した時に、通常の場合に比べて、より血圧が上昇することがわかっていただけると思います。(血管の中にある水分量が多いので圧の上昇が大きい。)医者の前では・病院では、緊張して血圧が上がるけれど、普段はこんなに血圧が高くない(白衣高血圧)、といわれる方もいますが、このような白衣高血圧といわれている人でも、長期間観ていると、1/3の人で血圧の治療が必要になってくるとの報告があります。それは、先ほど説明した状態の人たちと考えられます。また、同じ血圧値の人でも、塩分を多く取っている人に、血管の病気が多いとの報告もあり、塩分が多い人は何とか血圧が上がらないように保っていて、ストレス時には、かなりの血圧上昇があり、その上がった血圧が病気を引き起こしていると考えられます。塩分の摂取量が少なければ、この緊張下における血圧の上昇を引き起こす余分な(血管内の)水分の貯留が少なくなるので、緊張した時の血圧の上昇が少なくなる可能性があります。(当然緊張が強すぎれば、血圧はかなり上がってきます。)
それでは、どうすれば塩分(しお)の摂取量を減らせるのでしょうか?
濃い味が好きだ・塩っ辛いものが好きだと言われる方は、非常に多いのですが、本当に濃い味や塩っ辛いものがすきなのでしょうか?
例えば、大き目の刺身を食べているときを想像して下さい。刺身の表と裏に醤油をたっぷりつけて、噛み砕かないうちに飲み込んでいませんか?流し込んでいる部分は味わっていないので、その分を小分けにしてみましょう。大体1/3から1/4ぐらいの大きさになると思います。この小さな刺身が、一切れ一万円だった場合を考えてみてください。(すでにお金は払ってしまったもの・またはプレゼントされたものと考えてください。)さすがに、一万円の小さな一切れの刺身であれば、多くの人が醤油をつけずに、つけたとしても、ほんの少し醤油をつけて食べられるのではないでしょうか?つまり高い料理の場合には、普段とは食べ方を変えて、醤油や香辛料などをあまり・ほとんど使わずに、食材の味を味わって、食べると思います。食べ方を変えておいしく食べようとするということは、現在の食べ方は、味わって食べているとは言えないのではないでしょうか?つまり、食材の味を楽しんでいるのではなく、醤油や塩・香辛料の味を楽しんでいるのではないでしょうか?食材の味を楽しむような食べ方をしましょう。(ここで、実験をしていただきたいのです。先ほど話したように小さくきったお刺身を、醤油をたっぷりつけて、じっくり味わいながら、噛み続けてください。その後も同じように繰り返してください。のどが渇いても水を飲んだり、ほかのものも食べたりしないで、醤油の濃い味が、じっくり味わうとどういう状態になるかを実感してください。)
それでは何故、今まで塩っ辛いものが好きだと思っていたのでしょうか?濃い味のものや塩っ辛いものを食べている時の食べ方を想像して下さい。食べている時間がもったいないと考えることから、早く食べるようになり、一度にたくさん取り、良く噛まずに飲み込んで食べる食べ方になったように思われます。口の中に食べ物を多く入れても、唾液の分泌量はほとんど増えません。そうなると、噛んでいてもパサツイテいて、飲み込むか流し込んでしまいます。早く飲み込んでしまうと、舌と食べ物の接触時間が短く、唾液での消化もなく、薄い味だと味を感じるまもなく、食べ物が舌やのどを通り過ぎていきます。そこで、塩・醤油・唐辛子・胡椒などの香辛料の味に頼ることになるのです。今度は逆に、濃い味のものを食べた後に、薄い味のものを食べたときのことを考えてください。ほとんど味がわかりませんよね。つまり、この状況においては、味覚のセンサーの感度は振り切れている状態で、ほとんどが痛覚刺激と考えてよい状態です。痛いので、長時間口の中に置いておけないので、早く流し込んでしまい、舌と食べものの接触時間がより短くなり、味が良くわからずに、香辛料や塩・醤油をたくさん使う、といった悪循環に陥っているのです。
味わって食べるために、良く噛んで食べればいいのでしょうか?30回噛みましょう、ということを良く聞かれると思いますが、これはなかなか実行が困難です。というのは、飲み込むタイミングは、意識しないと、今までつちかわれた飲み込むタイミングで(噛む回数が少ないうちに)流し込むように、食べてしまいます。つまり、口に入れる量にかかわらず、ある一定の回数噛むと、飲み込むように、口からのどにかけての動きがセットされているからです。数を数えるなどの強制的な意識をもってこないと、気が付いたらすでに口の中にないといった状態になってしまうのです。『数』を数えれば確かに噛む回数は増えるのですが、数を数える方に意識がいくので、味を楽しむことが出来ず、美味しくないのです。これでは長期間にわたって続けていくことが困難です。それでは如何すれば良いのでしょうか?
一回に口に運ぶ量を減らすのです。つまり、一回口の中に入れる量を1/4にするだけで、自動的に4倍噛んだことになります。(また、一見4倍食べれるように思え、得した気分になりませんか?)ただ4倍噛んだだけでなく、つぶれた食べ物の中に唾液が入っていき、消化が進むと、消化酵素で消化された別の味も楽しむことが出来ます。おコメをじっくり噛んでいるとおいしくなることを経験されていますよね。アレです。最近味が変わるまで、おコメを噛んでいますか?一粒で二度美味しい食べ方が出来るのです。
また、高い料金を設定するだけで、ゆっくり味わって食べようと思われませんか?例えば、お茶碗一杯のご飯が一万円するときのことを考えてみてください。少しずつ口に入れ、唾液で消化され、味が変わるまで、良く噛んで、味わって食べる自分が見えてきませんか。"ゆっくり食べなければいけない"はストレスですが、高いものだと、"ゆっくり味わって食べよう"として時間がたち、口の中で消化が行われ、より美味しく食べられ、胃の負担も減り、少ない量で満腹感も出てくるので、食べ過ぎが予防できます。ここでも実験していただきたいのですが、いつも通りの量を口に入れ、何回噛めば味が良くなるかをまず確かめてください。次にいつもの1/4の量をいれ、今度は何回噛めば味が変わるかを確かめてください。
満腹感は、食べた量で出てくるのではなく、血糖値があがってくるまでの15-20分は、出てこないのです。(血糖が高すぎる糖尿病の人では、血糖の上昇率が相対的に低くなるため、満腹感が出にくいと考えられます。)
また、口に食べ物を入れたら、お箸を離しましょう。箸を持っていると、ついつい次の食べ物を取ってしまい、食べ物を取ったために口の中のものを自動的に飲み込むことになってしまいます。視点を換えて、味覚情報の処理の観点から、考えて見ましょう。口に入れてすぐ次の食べ物を取るためには、口に食べ物を入れた時点で、すでにほかの食べ物を、選んでいる必要があります。ということは、数種類の食べ物を見て、それらの食べ物の味覚情報を大脳に広げて、どれを食べようか取捨選択しており、その状況下において、口に入った食べ物の味覚情報が大脳に伝えられてきます。この時点で、複数の味覚情報があるのですが、どの情報が優先されるのでしょうか?どれを食べようかと選んでいるのですから、選ばれている食べ物の情報のほうが食べている食べ物の情報よりも優先されます。
音を聞いている時に、気になる音があると、意識的にその音に神経を集中させるので、その気になる音よりも大きな音でさえ、意識に上がってこなくなりますよね。人間の脳は、注目している情報を、クローズアップして、他の情報の感度が悪くなるように、自動的に処理をします。
従って、食べている時に他の食べ物を見ていると、舌の味覚の感度は低下します。素材の味を楽しんでおいしく食べるためには、食べているものを見て、舌の味と、目で楽しむ味覚を一致させるほうが良いのです。懐石料理みたいに一つ一つ食べ物が出てくる場合には、匂い(嗅覚)までも一致しているのです。だから、よりおいしく感じられるのです。
まとめますと、塩分が多くなるのは、一度に多く口に運び、噛まずに飲み込むようにして食べているからであり、塩分が少なくてすむようにするには、一回に口に運ぶ量をへらし、そのものの料金を高い値段に設定して、味わって食べないと損だと思い込み、すぐに次の料理を取らないよう、手からお箸を離して、食べているものを観て、口の中全体で食べているものの味を・食材の味を楽しもうとする食べ方をすることが、醤油や塩分・香辛料に頼らない理想的な食べ方です。

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2013年2月12日 火曜日

高血圧 対策

『血圧の治療をはじめると一生薬を飲まなければならないので飲みたくない』といったことをよくお聞きします。これは間違っています。
血管は血圧に負けると破れてしまうので、血圧に負けない強さで、収縮し続けなければいけないのです。収縮し続けると、血管は硬くなってしまいます。硬くなってしまった血管は、血圧が下がったときに収縮できなくて、血液の流れが滞って脳梗塞を起こします。ちょうどホースで水をまいている時に水の勢いが弱いときには、ホースの先端を押しつぶして、水に勢いをつけますよね。夜寝ているときに脱水になって頭に流れる血液量が減ったときには、ホースを尖端と同じように収縮して、血液の圧を上げて、脳細胞に血液を送ろうとします。このとき血管が硬くなっていると収縮できなくて、血管の圧を上げれず、脳梗塞となるのです。もっと硬くなっていたり、血管の収縮が強くなりすぎたときには、硬い血管は破れてしまいます(脳出血)。
従って、血圧は高い状態が続くことが良くないのです。今、血圧の薬は、非常にたくさんあり、しかも効果がよく、副作用も少ないものが多数あるので、必ず、自分に合う血圧の薬を見つけることができると思います。
それと、血圧を測る際に、多くの人は、朝と夕方、落ち着いた状況で、または、深呼吸などをして落ち着かせて、血圧を測っていませんか?いぜんは、前述のように測りましょうと、医者も指導してきました。しかし、これではいけないのです。例えば、パトカーが近くを走っているときには、車のスピードはあまり出しませんよね。けれど、事故が起こるのは、他の場所で、特にスピードを出しすぎたときに起こりやすくなるのですよね。つまり、血圧も、ストレスがあるときや緊張したときなどに、上がった血圧が、血管や心臓に対して負担をかけ、病気を起こさせるのです。つまり気をつけなければいけないのは、緊張したときやストレスがたまっているときの血圧の上昇なのです。ほとんどの場合には、血圧が上がっただけでは、症状は出ません。中には、私は血圧が上がったときには、頭痛や肩こりがする、といわれる方がいますが、その多くは、頭痛や肩こりを起こさせた原因があり、その原因のために血圧が上がっているのであって、血圧が上がったために、頭痛や肩こりが出現したのではないのです。色々な状況下で血圧を測り、高いときでも、150を超えないようにしたいものです。
常時、血圧が160を越えているような人は、まず、血圧の薬を飲んで、血圧を安定させ、それと平行して、自分の生活習慣の中で、血圧を上昇させている危険因子(仕事のストレス、塩分過剰摂取、運動不足、肥満、寝不足など)を改善していきましょう。この危険因子がコントロールされれば、薬の量を減らしたり、やめたりすることができます。
血圧が高くなる原因として、仕事のストレス、塩分の過剰摂取、運動不足、肥満、寝不足などの血圧が上がる生活上の習慣を持続していることが多いのです。これらのうち、悪さをしている因子を改善しない限り、薬を止めると、すぐに血圧が上がってきます。従って、薬を飲みつづけなければいけないことになります。つまり、薬を飲んでいるからやめられないのではなく、薬を止めると、血圧がすぐに上がってきて、血圧が高い状態が続くのが良くないため、薬を続けて飲まなければならないのです。薬を飲まないで、血圧が高い状態が続くことがよくないのです。
血圧が高い状態が続いて、血管壁が硬くなると、動脈の拡張や蛇行が生じてきます。そのほかに、血管壁の硬化だけでなく、血管内空の狭小化(狭心症、閉塞性動脈硬化症など)も生じてきます。血管内空の狭小化は、高血圧だけでも、生じてくるのですが、特に、糖尿病、高脂血症、喫煙などの危険因子が重なってくると、血管内腔がより細くなりやすくなり、場合によっては、完全に閉塞してしまいます(脳梗塞や心筋梗塞)。また、血管壁が硬くなってくると、降圧薬(血圧の薬)が効きにくくなってきますし、色々な臓器の機能障害も出てきます。血管壁が硬くなる前に、降圧薬を飲んで、血圧を下げましょう。そうする事によって、血管の硬化が予防できます。血管壁が硬くなる前に治療をはじめることが重要です。
血圧を測定する時間帯は、多くの医師が朝と夕方の落ち着いた状態の二点を薦めていますが、血圧が上昇したときに血管は切れるので、いろいろなときに血圧を測定することをお薦めします。
基準値:
望ましい血圧 収縮期血圧 120mmHg未満、拡張期血圧 80mmHg未満
正常血圧   収縮期血圧 130mmHg未満、拡張期血圧 85mmHg未満
正常高値血圧 収縮期血圧 140mmHg未満、拡張期血圧 90mmHg未満
高血圧    収縮期血圧 140mmHg以上、拡張期血圧 90mmHg以上

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2013年2月12日 火曜日

アルコール対策 ちょっとした豆知識

適度のアルコール摂取は体にいいといわれています。しかし、飲みすぎや、アルコールを飲むときに食べる『おつまみ』の取りすぎにより、色々な生活習慣病が出てきます。また、結構『アルコール+おつまみ代』が馬鹿にならない金額となります。
まず、ご自身の飲み方を、再度見直してみてください。本当に味わって飲んでいるのでしょうか?『ノド越し』『冷たい』ものがおいしいものと勘違いされていませんか?『人それぞれ楽しみ方があるからこれでいいんだ!』と、考えられる前に、もう一度考えてみてください。
生活習慣病は、好きなことをし続けて・食べ物を食べ続けて出てくる病気です。嫌いなことや物は続けないので、病気の原因にはなりません。好きなことをし続けて・食べ物を食べ続けて病気をつくるのは、もったいないと思いませんか?まず考えてほしいことは、『この一杯のアルコールが一万円したら、どのように飲むか』ということです。ノド越しで、グイッと短時間で飲み干す方は、あまりいないと思います。あくまでも、『味覚』を楽しむのは、『舌』であり、『ノド越し』ではありません。その上、ノド越しの感覚を楽しむ飲み方では、口の中にためて味わうようなことをしないので、短時間でたくさんの量を流し込むことになります(店の売り上げを増やしてしまいます)。高い赤ワインを飲むことを考えてください。冷やしたりせずに、しかも、ノド越しで飲むこともありませんよね。口の中で味わい、唾液と混ざった後の味も楽しんでいませんか?ソムリエなどは、口の中で『グチュグチュ』やって、空気と混ぜた後の味の変化も、温度が変わることによる味の変化も楽しんでいます。
また、『冷たい』ほど『美味しい』と考えられていませんか?『味覚』は温度が下がりすぎると『麻痺』してきます。あの不味い『青汁』でさえ、冷やすと飲めるのです。「日本のビールはぬるくなると、不味くて飲めないから、冷やして飲むのだ」といわれる方がいますが、その通りです。ある意味、冷やさないと飲めないのです。ちなみに、ビールの味を楽しむ国民の代表であるドイツ人はビールを日本人ほど低い温度に冷やして飲むことはありません。ビールの味がわからなくなるからです。『人によって楽しみ方が違うのは当たり前なので、冷たいノド越しを味わって何が悪いのだ!』・・・その通りです。ただ、この飲み方は、『味わって』いるのではなく、『刺激を楽しんでいるのだ』ということと、『金額が高くても、同じ味わい方をするのかどうか』をご自身で再確認してほしいのです。
また、アルコールの『おつまみ』は、塩辛い物や刺激の強いものが多いのも曲者です。塩が濃いと、細胞が脱水になり、水分がほしくなり、アルコールの量が増えやすくなります。ただ、アルコール自身には、利尿作用(おしっこを作る)があるので、さらに脱水が進行することになります。酔った後に飲む『水』が『すごく美味しい』と感じるのは、このためです。ただ、あまりにも脱水がひどくなると、寝ている間に、脳梗塞を起こす可能性が大きくなります。飲みすぎたときには、少なくとも500ml以上の水分を寝る前に補っておきましょう。緑茶・紅茶・ウーロン茶はいずれも利尿作用があるので、よくありません(赤ちゃんには飲ませませんよね!利尿がつくと赤ちゃんは脱水になりやすいからです)。ほうじ茶、麦茶、番茶などがいいと思います。スポーツドリンクなどもいいのですが、糖尿病のある方は気をつけましょう。吸収のいい糖分が入っているものが多いので、想像以上に血糖が上がることがあるからです。
また、刺激の強いものも、要注意です。実際、刺激の強いものを食べた後に、薄味のものを食べたことがあると思いますが、味がわからなくなりますよね!この時点では、味覚のセンサーは振り切れていて、痛覚が主な感覚となっています。痛いので、長時間口の中に入れておけず、短時間でなくなってしまい、追加注文がでます。味がわからないので、手を抜いてもわからないし、食べ物の追加注文が出やすくなるし、やけて痛いノドを冷やすために、飲み物の注文まで発生します。店にとっては、凝った味付けの料理を作るよりも、濃い塩味のものや香辛料を多く使った料理を出したほうが、手間もかからず、売り上げが増えるのです。噛まずに流し込んでしまうために、消化されるまで、粘膜を痛める刺激のものが長時間胃の中に停滞することになり、胃の粘膜も痛んできて、胃の不快感などの症状が出てきて、薬代や、健診・検診を受けたときに胃の詳しい検査を受けなさいといった指示が出てくることになります。小さく切って、高い料金を設定してください。ゆっくり味わって食べることに自然となると思います。噛んだ分だけ、胃の負担が減るし、小さく切った分だけ、たくさん食べた気にもなれます。
家で飲まれる方は、可能でしたら、普段は、晩酌をやめていただきたいのです。アルコールを飲んだらいけない!ということではなく、夕食のときに、アルコールを飲むのを避けていただきたいのです。人にもよるのですが、自分の場合は、『つまみ』がなくなると、何か出してきます。『つまみ』余ると、今度は、飲むものを新たに出してきます。減ることはありません。また、アルコールの体に及ぼす作用を考えてみると、飲んだすぐ後に『睡眠期』が訪れ、眠くなるのですが、刺激の強い『つまみ』で目がさめたり、面白い番組をやっているので、眠気が飛んでしまい、その次の段階の『興奮期』に移行してしまい、ついつい量が増えてしまいます。食事が終わり、お風呂にも入って、もう何時でも寝られるといった状態にしてから、一本一万円と思って飲んでいただきたいのです。眠くなったらすぐに布団に入りましょう。場合によっては、飲むことを忘れて、寝てしまうことも出てきます。ここで節約できた、アルコール代をためていくと、一年でかなりの額になりますよ!この時どうしても『つまみ』として食べたいものがあるのでしたら、夕食のときに残しておいて、1/4の大きさに切ってから食べましょう。1/4の大きさになっているので、自動的に4倍噛んだことになります。食べた後少し時間をおくよりも、胃の負担は明らかに減ります。
お好きで飲まれているアルコールですから、じっくり楽しんで、味わって飲んでいただきたいのです。当然のことですが、アルコールを飲んだらいけない状態の方は、やめて置いてください。また飲まない日も作りましょう。

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2013年2月12日 火曜日

便秘対策

日々便秘で、すっきりしないおなかを抱えて苦しんでいる人が多いと思います。今回は、排便・便秘について考えて見ましょう。
大腸に流れてきたばかりの便は、液体でどろどろの状態です。下痢がひどいとシャーと水の状態で大便をされた経験があると思いますが、あの状態で、大腸に入ってきます。大腸をゆっくり流れていく際に、水分がどんどん吸収されていって、柔らかい普通の便になります。もっと水分の吸収がおこなわれると、ウサギの便のような、小さいころころした、便器の中でも浮いてしまうような軽い硬い便になってしまいます。ひどい場合には、月に二回のトイレで間に合うようになってしまいますが、その代わり、硬くてとても自力で出すのが困難で、浣腸のお世話になることになります。便自体は体に不要なものなので、長期間置いておくことはあまり良いことではないし、出しづらいために、腹圧をかけすぎて、痔になる方もいらっしゃるので、できれば毎日、そうでなくても二日に一回は、出したいものです。それではどうすればよいでしょうか?
センイ類をたくさん食べる事、体を動かすこと、水分を多く取る事など、皆さんご存知のことが基本的な対応策なのですが、効率よくできていますか?
センイ類をたくさん食べることは良いことですが、食べすぎてしまうと、太ってきます。いつもの服がきつくなると、おなかを締め付けるので、腸の動きが悪くなり、便秘気味になってきます。また腹部の脂肪が増えてくることによっても腸が圧迫されて同じようなことになりますので、食べ過ぎて太らないように、気をつけてください。(キリンや像は葉っぱしか食べないのにあの体です。)
水分を取っている方でも、コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶で水分を取っている方は気をつけてください。これらのものは、アルコールと同様に利尿(おしっこを作る)作用があるのです。つまり、大腸の中にある水分を吸収して、おしっことして出す働きがあるのです。少ない量であれば、腸への刺激となり、お通じが良くなる人もいるかもしれませんが(中にはたくさん取った場合に刺激が強くなり下痢になる人もいますがまれです)、多くの場合、利尿作用がかって便秘がひどくなります。利尿作用のない麦茶やほうじ茶などで水分を補ってください。
体を動かすことにより、お通じが良くなります。よく「一日20分歩いています」、とか「8000歩、歩いています」ということをお聞きします。確かにすばらしいことですが、どのような歩き方をしているか、が問題なのです。人生の中で一番多くおこなう運動は、歩くことです。ということは、だんだん歩くことに慣れてきて、無駄がなくなり、『省エネ』の歩き方である『うつむき加減で、手を振らなくなり、すり足歩行』になってきます。この時の、腸に与える刺激と、足を上げて歩く歩き方の腸に対する刺激を比べてみてください。明らかに後者のほうが、腸を上下にゆする運動となります。腸が上下にゆすられると、便が徐々に、肛門のほうに流れていくイメージをもてませんか?腸を上下にゆする動作や運動は、お通じに良い影響を与えます。階段の上り下りや、ジョギング、縄跳びを心がけましょう。縄を使わなくても、テレビのコマーシャルの間、軽く飛び跳ねるだけでも、効果が期待できます。
  
腸の解剖学的な位置も影響してきます。お腹の右下のところで、小腸(回腸末端)から大腸に移行してきます。ここに、一度水の状態の便がたまります。その後徐々に水が吸収されながら、上のほうに移動し、肝臓の下のところまで行きます。この部分が上行結腸で、お腹の壁の後ろ側にくっついています。その後、左の上の脾臓のところと肝臓のところでぶら下がる形で、自由に移動する横行結腸となります。脾臓の横から左下の部分までを下行結腸といい、これも上行結腸同様にお腹の後ろにくっついています。そして下行結腸から直腸までの間が自由に動くS状結腸といいます。下行結腸からS状結腸に移行する部分(SD部分といいます)のカーブがきついために、この手前に便がたまり、水分が吸収され、どんどん硬い小さな便となっていくのです。便秘のときにお腹の左下の部分を触ると、索状(太目の棒のようなもの)の便を触れられると思います。この便がふたをして便の流れが悪くなっているのです。朝起きたときなどに、右下に向けて(②)押し込むようにマッサージをすると流れやすく(便が出やすく)なります。トイレに入った際には、この部分を上下にゆすったり(③)、中央下のほうへ(②)マッサージすれば、排出できる便の量が少し増えます。また、朝起きたときに、横行結腸にたまっている便で胃が圧迫され苦しい状態のときは、手を上下にゆっくり動かしてみると横行結腸にたまっている便を横長の索状物として触れることが出来、この部分を①の方向にゆっくりマッサジすると少し楽になります。
朝ごはんはしっかり食べましょう。食事が胃に入ってくると、便を出そうとする反応が出てきます。この反応を利用しましょう。人によって便意が出てくるまでの時間が異なりますので、色々な時間で試してください。そして、出やすい時間がわかれば、その時間帯に、便意がたとえなくても、トイレに座る習慣をつけましょう。(当然のことですが、この時間の分、早く起きる必要があります。)
その他に、食べ物や、環境によって便意は修飾されます。個人的な話ですが、私自身は、英語の論文などを図書館で探そうとすると、結構便意が出てきます。牛乳がおおめのコーヒーを飲んだり、胡椒を多く入れたラーメンなどを食べると、便意をもよおします。日々の中で便意が出てきたときのことを、少し心に留めておくと、このような状況に皆さんも気づくと思います。この状況を利用すれば、硬い便になる前に、うまく出すことができると思います。
当然のことですが、急にひどくなった便秘は、大腸癌や大腸ポリープなどの可能性もありますから、すぐに良くならない場合には、必ず、消化器科を受診され精密検査を受けてください。

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