病気の豆知識

2013年2月 8日 金曜日

花粉症対策

花粉症の時期になるとつらくて何もできないと、お困りの方は近年急増しています。根本的な対応方法は、大気汚染の改善と、アレルギーの直接原因となっている、杉などの花粉を出さないことになりますが、現時点では困難です。そこで少しでも、どうすれば、症状を軽くすごすことができるかを考えて見ましょう。
鼻の粘膜や目の結膜にアレルギーのもとであるアレルゲンがついて反応が出てきます。このとき、肥満細胞というアレルギー担当細胞の表面にあるアレルゲンがくっつく受容体(レセプター)に、アレルゲンがくっつくことにより、肥満細胞内にあるアレルギーの反応を直接引き起こすヒスタミンなどを細胞の外に放出して、鼻水、涙、くしゃみなどの反応が起こります。この反応が起きてから治療を開始しても、効果が弱く、より多くの薬が必要となってしまいます。花粉症の薬は、症状が出る前から飲んでもらった方が良いのはこのためです。薬に関しては、主治医の先生と相談してください。
それでは、日常生活でひどくならないためにどうすればよいのでしょうか?
まず、アレルゲンを出来るだけ体に付けない工夫です。大き目のメガネ(サングラスなど)を掛ける。マスクをする。家に帰ったら、ドアから少し離れたところで、服や髪の毛についている花粉を出来るだけ払い落とすこと。布団や洗濯物は外に干さないこと。もし干した場合には、花粉を集めて大きなカタマリにするスプレーがあるので、それをかけて、充分叩き落としてから家の中に取り込みましょう。
その次には、帰ったら体についた花粉を落とすのが理想的です。まずウガイをして、目薬などをして目も洗い、鼻もかみましょう。可能でしたら、そのままお風呂に入ってしまい、髪の毛も含めきれいにしましょう。
寝るときに、鼻が詰り息苦しくて、つい口呼吸になり、朝起きたときノドがあれている状態になってきます。部屋を加湿したり、マスクをつけて寝ることで、少し楽になります。最近立体的なマスクが出てきたので、寝ている間マスクをしていても、耳が痛くならなくなりました。けれどこれらの対応では、鼻詰まりは解消できません。
鼻の粘膜にアレルゲンがついて、鼻の粘膜が腫れ、そこに鼻水が多量に乗っかっているので、鼻の中は、非常に狭くなって、鼻呼吸がし辛くなっているのです。鼻の通りをよくするために、鼻をカンでから鼻に点鼻薬をしますが、鼻水はある程度粘度があるため、空気の勢いが強いところ以外は、鼻水が残っています。薬をかけても、鼻水に薬を振り掛けることになります。お勧めなのが、鼻を洗うことです。鼻に水が入ると痛くて辛いので、洗うなんてとんでもないと思われている方は非常に多いのですが、一度ではなく、4-5回鼻を洗ってみてください。デパートの上のほうに健康器具売り場あります。そこに鼻の洗浄器がおいてあります。大きな薬局にもありますが、あまり種類はありません。高いものを買う必要は無く、手動式のもので充分です。塩水を作って、片方の鼻の穴から、この塩水を入れ、反対の鼻の穴から水を捨てます。初めは、鼻の粘膜は腫れているので、少し濃い目の塩水にするがコツです。洗った後に薬を点鼻すれば直接鼻の粘膜に届きます。ただし、鼻の粘膜がかなり腫れている人は、細くなった所に洗った水が残っていて、動いているときにタラーっと落ちてきますので、ティッシュは数分間携帯してください。
花粉症の人は花粉のみを気をつければいいのかというと、そうではなく、ハウスダストや、ダニのアレルギーも持っている方が多く、これらに対する反応が、症状に加味されます。当然のごとく部屋はきれいにする必要がありますが、掃除の仕方がズサンだと意味がありません。
古い掃除機だと、掃除をすることにより、返ってアレルゲンを部屋中にばら撒くことになります。ダイソンなどの排出する空気とゴミが別になるタイプに買い換えられた方が良いと思います。その様な掃除機を使っても、早く動かしすぎると、細かなホコリは、掃除機に吸い上げられずに、ただ単に上に上がって時間がたった後に再び下に降りてくるだけで、掃除をしたことになりません。霧吹きを吹きかけるか、ゆっくり掃除機を動かしてください。


カーテンもかなりホコリを吸い込んでいます。月毎に洗いたいのですが、実際には、なかなか出来ません。掃除機をかけるときに、カーテンを掃除機の先端で凪いでいただければ、カーテンに吸い込まれたホコリの一部分は吸い取れます。         
電灯のカサの上にたまったホコリもクセモノです。電気の点灯・消灯ごとにゆすられ、ゆっくり落ちてきて、寝ている間に吸い込んでしまいます。マメに拭きたいのですが、ついつい・・・となってしまいます。少しお金はかかりますが、はめ込み式タイプの物に替えてもらえば、ホコリを気にする必要がなくなります。近所の電気屋さんに相談してみてください。
鼻のつまりがひどくて、寝るときに、口呼吸になり、起きたときにノドがガラガラといった方には、寝る前の鼻の洗浄が有効ですが、マスクをして寝ることも有効です。耳にかけるところがゴムのものだと、寝ているときに耳が痛くなりますが、最近立体的なマスクは、耳が引っ張られないので、数日間継続してできます。自分の吐いた温かい湿った空気を吸うことができるので、のどのダメージがかなり軽くなります。一度試してみてください。
対処療法ですが、鼻の横を少しずつ、ずらしながら押すと痛いところがあります。鼻で息をしようとしながら、ここを数秒間押しつづけてください。少し鼻がとおってきます。

投稿者 川村内科診療所 | 記事URL

2013年2月 7日 木曜日

正しい嗽の仕方

 ノドの正面は絶えず飲んだり食べたりして洗っているので、菌やウイルスが着き辛いので、風邪の引き始めは傷んでいません。症状がない風の引き始めの時点では、扁桃腺の後ろ斜め奥から腫れてきます。声を出して咽頭粘膜を寄せてもらわないと腫れていることに気付きません。ひどくなると、中心に向かってノドの腫れている範囲が広がり、飲み込む時に違和感や痛みを感じるようになります。
 痛みが弱いうちや感じないうちにウイルスを洗い落すと、風邪をひきにくくなります。
 通常の嗽の姿勢を考えて見ましょう。口に水を含み、真上を向いて『ガラガラ』とやっています。 これは、気管から勢いよく空気を出し、口に溜めている水を気管の直上になっているノドの正面に当たります。つまり、通常の上向きの嗽では、ノドの正面しか洗えないのです。顔をやや上方に向け首の角度を変えていくと、むせるところが見つかります。そこがひどく痛んでいる部分であり、その角度で、痛んでいる粘膜にへばり付いている(ウイルスや菌を多く捕まえている)粘液を洗い落とすのが効果的なうがいの角度になります。むせそうになる角度を探していると、演歌歌手の都はるみさんが歌っている斜め上向きとなります。
 
 この嗽をしている状態は、ホースの水を当て、汚れを落としている作業に似ています。当然ですが、水が汚れているところに当たっても、すぐに別のところに移動すると汚れはあまり落ちません。特に汚れがこびりついている時などには、ホースの先端をつぶしたり開いたりして、強弱をつけて汚れを落とそうとします。 嗽も同じことで、ムセそうなところを中心に時間をかけて『ガラガラ』とやる必要があります。落ちが悪い時は、強弱をつけるために『歌を歌うつもりで、ガラガラの高低差を付けていただくと』より効果的に洗えます。二回ほどこのやり方をすると、かなりの確立で汚い粘液が綺麗に洗い落とせるようになります。
 当然、洗い落とす水に消毒液を入れるよりも、洗い落とした後に、ノドスプレー(薬局においてある、ノドヌール、ノドピタ、ミラクリーン、ポピクル、アズノールなど)を斜め後ろに吹きつける方が効果的です(風邪の引き始めの時には正面に吹きかけるよりも斜め後の部分の痛みが強いはずです)。ただし、ヨードの入っているノドスプレーは、スプレーをかけた後飲み込むと、食道と胃の粘膜を傷め、胸焼けや胃のもたれの原因になることがあるので、スプレーをかけた後、スプレーの液を飲み込む前に、もう一度嗽をして、外に捨てて下さい


 嗽の際にひとつ注意をしてほしい点があります。家に帰って嗽をする場合、嗽のコップが家族で一緒に使っている場合が非常に多いのです。使った後、コップをしっかり洗えば問題ないのですが、ほとんどの人は使った後、残った水を捨てるのみで、口が付いたところを洗っていません。ある程度時間がたてばウイルスは死滅する場合が多いのですが、その前に、他の人が嗽をして、逆にノドの粘膜面につけてしまうこともありえます。嗽する場合には、使用前後コップをしっかり洗いましょう。
 しかし、嗽の洗浄もノドスプレーによる消毒もノドの表面(粘膜面)での対応でしかないのです。ウイルスがすでに粘膜の中に入って増殖をしているので、それに対応すべく、白血球が集まり、首のリンパ腺が腫れているのです。指の平で触ろうとしても、初期の段階ではわかりません。指を立て、首を指先で押すようにしてある程度圧迫したところでグリグリと動かしてください。米粒ぐらいのまたはそれ以下の小さなしこりが触れ、そこが痛ければ、腫れているリンパ腺を押しているのです。
 感染して組織内に入ったウイルスや菌を退治するのは、白血(リンパ)球です。白血球がウイルスや菌を食べて、ライソゾームという袋に取り込んで、リゾチウムなどの酵素で溶かします。この酵素反応は、39℃ぐらいの温度の方が効率良いので、貪食した白血球のライソゾームの中は高熱の状態になります。この状態は、冷たいものを飲むと気持ちがいいので、ついつい、「のどの奥がむず痒い・痛い・腫れている」と、冷たいものを飲むと気持ちいいということになります。
しかし、冷たいものを飲んで、のどの粘膜の温度を下げると、やっつけるために上げた熱が奪われてしまうので、風邪が治りにくくなります。また、場合によっては悪化してしまいます。冷たいものは避けましょう。冷たいものを口に含んでしまったら、口の中で温度が上がるまで留めておいてから、飲み込むと良いでしょう。当然のごとく、この状態でアルコールを摂ると悪くなります:アルコール消毒にはなりません。
タバコも白血球の働きを悪くします。逆に温かいものを、ゆっくり飲みましょう。急激に風邪によりのどが腫れたときには、温かいものを取るだけで、腫れが良くなることもあります。また、風邪を引いているときには鼻が詰っていることも多く、口呼吸になりやすいので、のどの乾燥と温度の低下が起こりやすくなります。冬場の外気が寒いときには、マスクをするだけで、のどの加湿と保温がたもてます。人にうつす危険性が減るだけでなく、自身の治りが少し早くなります。
 その他に注意してほしい点があります。『インフルエンザの予防のために、お家に帰ったら、嗽・手洗いをしましょう』とよく言われます。けれども、インフルエンザウイルスのように、感染力の強いウイルスにおいては、ノドの粘膜にウイルスが張り付いてから時間がある程度たってしまうと、粘膜内に入り込んで(感染して)しまいます。可能な限り、早く嗽をすることがポイントになります。インフルエンザ感染が疑われる人とわかれた後は、すぐに、嗽をすることがお勧めです。最近は薬局で何時でも嗽が出来るような商品が売られています。携帯されるのもよいでしょう。少なくとも、家に帰ってからはすぐに、嗽をしましょう。
 もう一つの注意点は、嗽をしっかり行うようになると、ノドの粘膜の表面にあるウイルスや菌を捕まえるように膜を張っている粘液を綺麗に洗い落とすことになるので、粘液が出てくるまでの数十分はマスクをして、ウイルスや悪い菌をもらわないようにしましょう。マスクの口を覆っている部分は一番ウイルスが多くついているので、手で触らないようにしましょう。マスクの端や耳に掛ける所でマスクを操作しましょう。

投稿者 川村内科診療所 | 記事URL

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